住宅ローンのゆとり返済の問題点は?
ゆとり返済と呼ばれる住宅金融公庫の住宅ローンは景気回復の目玉として1993年に登場しました。
ゆとり返済の最も大きな特徴は、最初の5年間のみ非常に低金利での返済が可能となる点でした。
住宅ローンの返済を始めてから5年間は、なんと50年ローンの金利程度にしか設定されておらず、この間の返済に関しては確かに楽であるため、特にまだ所得の少ない若い世代や、収入の少ない人々の間では、大きな人気となりました。
93年と94年の2年間のうちに住宅金融公庫でローンを組んだ人々の数は約110万世帯ですが、このうちの実に71万世帯がゆとり返済を利用しています。
しかしゆとり返済に関しては、実施の当初からその内容を問題視する声がありました。それは住宅ローンの返済を始めた当初5年間を終了すると、急激にその後の返済の負担額が大きくなることを懸念するものでした。
つまり巨額の返済を先延ばしにしていることと同じだと言うのです。
その後この懸念は現実のものとなりました。当初の5年を経過したゆとり返済の利用者の中から、急激な返済額の負担増を理由に、自己破産などを余儀なくされるケースが相次いだのです。
このゆとり返済を支える考え方は「すべての若者は将来必ず所得が大幅に増える」、「土地の価格は上がり続け、決して下落する恐れは無い」などといった楽観的な根拠に基づいていました。
しかしご存知のようにバブルははじけ、このゆとり返済に関しては実施後わずか2年で見直しが行われました。しかしその後もゆとり返済によって、生活に支障をきたすケースは相次ぎ、最終的に平成12年にこの制度は廃止されました。
このようにゆとり返済に関しては欠陥的な内容があったため、返済額が急増することを恐れた多くの人たちが住宅ローン借り換えを考慮し、実行しました。
現在でもゆとり返済に因を発する困窮によって生活が立ち行かなくなるケースが続いており、実際的な救済策として住宅ローン借り換えなどが推奨されています。
住宅ローン借り換えで支払いを見直すためには?
